2011年度事業報告

2011年度の一般社団法人の事業と任意団体の事業の両方について報告する.

特記事項

1. 会員

3/31時点での正会員と学生会員数を次に示す.会員数の低下に歯止めがかかったように見えるが,学会費滞納者を法人化後には除名(または会員資格停止)していないことによる見かけの数値に過ぎない.2年以上にわたって滞納している正会員は17名(うち6名は住所不明)である.同じく2年以上にわたって滞納している学生会員は41名(うち22名が住所不明)である.これらを除くと,正会員も学生会員も減少していることになる.
 
   正会員  学生会員
 2010年度末  908  156
 2011年度末  908  188

他に,準会員が28,団体会員が7, 賛助会員が8(16口)であった(2012/3/31現在).

2. 会議の開催

2.1 総会


一般社団法人の社員総会を発足直後(社員2名の時点)に開催した。また,任意団体の第 28 回通常総会を開催した.詳細は,Vol. 28, No. 3のニュースレター議案書を参照されたい.

2.2 理事会と役員会


第1回から第6回まで6回の理事会と第1回から第5回まで5回の役員会を開催した.理事会では,入会,規則,選挙,予算などの定款等で定められた重要事項に関する審議を行った.その他の重要事項に関しては役員会で審議を行った.この他に,2011年度は任意団体の理事会を2回開催した.一般社団法人と任意団体の理事・監事は同一であり,添付資料の役員・各種委員リストに一覧か?ある.

2.3 評議員の懇談会


評議員の懇談会を2011-09-29に開催した.評議員の一覧は,添付資料の役員・各種委員リストにある.

3. 事業

3.1 機関紙編集


第312回 (2011-05-06) から第317回 (2012-02-03) まで,6回の編集委員会を開催し,機関誌「コンピュータソフトウェア」第28巻2〜4号および第29巻1号を発行した.(当初,第 312 回は2011-03-11に予定されていたが,震災のため開催が延期された.)これらは全てサイバー増大号であり,冊子体とサイバーページ (電子出版) から構成した.また,「ネットワーク技術」(第28巻2号),「インタラクティブシステムとソフトウェア」(第28巻2号),「ソフトウェア工学」(第28巻3号),「ソフトウェア論文」(第28巻4号),「サーベイ論文」(第29巻1号),「未踏事業」(第29巻1号) の6つの特集を組んだ.

経費削減の観点から,平成23年1月13日の投稿規定の改訂により,第28巻4号(2011年11月) から別刷りの買取義務を廃止した.それに伴い,従来の別刷り代金は掲載料に名称変更した.また,第313回 (2011-06-24)編集委員会の決定により,第29巻1号(2012年02月) から,著者紹介の掲載位置を巻末から各論文の最後に変更し,著者紹介のページ代金を著者に負担して頂くこととした.

昨年に引き続き,解説論文や解説記事の充実を図った.その結果,第28巻2号から第29巻1号までの合計で,解説論文16編,チュートリアル5編,ソフトウェア紹介8編,フォーラム1編が掲載された.2005年度から開始した読者モニタ制度をアナウンスし,応募者の中から選定された4名のモニタから機関誌および各記事に関するさまざまな貴重なフィードバックを得た.

さまざまの変更の総体的な結果として最近の数号については赤字が減少している.まだ詳細なデータは得られていないので,赤字額減少についての報告は来年度以降の課題とする

第 16 回論文賞を選定した.また,第2回ソフトウェア論文賞を選定した.

編集委員会の構成は,添付資料の役員・各種委員リストにある.

3.2 企画委員会


第1回 (2011-05-27)から第5回(2012-03-13)までの企画委員会を開催し,各種の企画にあたった.企画委員会の構成は,添付資料の役員・各種委員リストにある.

3.3 大会


2011年9月27日(火)〜29日(木)の3日間にわたり,沖縄産業支援センター・沖縄県市町村自治会館において第28回大会を開催した.参加者は190名(正会員86名,学生会員68名,一般非会員9名,学生非会員27名)であった.

プログラムの構成は,招待講演1件(湊 真一氏),一般の登壇発表96 件(特別講演,研究会企画含む),デモ・ポスター発表32件,萌芽セッション18 件であった.

また,大会前日の9月16日(月)に,大会併設企画として「PPL Summer School 2011 」(プログラミング論研究会主催),チュートリアル「ストリーミングコンピューティングの基礎と実践」を開催した.

第28回大会の役員の構成は,大会のWebサイトの組織ページにある.

講演論文集は CD-ROM (ISSN 1348-0901) で刊行した.

高橋奨励賞を授賞した(二件).学会Webサイトの学会案内/表彰等/高橋奨励賞ページに一覧を示す.


3.4 講習会


2件のチュートリアル ( 「ストリーミングコンピューティングの基礎と実践」と「MSR (Mining Software Repository) School in Asia 2011」)を開講した.詳細は,学会Webサイトのイベント情報/チュートリアルページに示す.

3.5 研究会

2011年度は,次の8研究会が活動した.各研究会の主な活動は下記の通りである.

(1) 「ソフトウェアシステム」研究会 (主査: 廣津 登志夫)

(2) 「プログラミング論」研究会 (主査: 五十嵐 淳)

(3) 「マルチエージェントと協調計算」研究会 (主査: 大沢 英一)

(4) 「インタラクティブシステムとソフトウェア」研究会 (主査: 後藤 真孝)

(5) 「ソフトウェア工学の基礎」研究会 (主査: 杉山 安洋)

(6) 「インターネットテクノロジー」研究会 (主査: 明石 修)

(7) 「ディペンダブルシステム」研究会 (主査: 河野 健二)

(8) 「ネットワークが創発する知能」研究会 (主査: 中島 秀之)

3.6 共催・協賛


2011年度(2011年4月〜2012年3月)の共催・協賛・後援のイベント件数は以下の通りであった.
なお,協賛・後援イベントの一覧は,学会Webサイトのイベント情報/協賛・後援イベント/協賛・後援イベントにある.

3.7 広報


本学会のWebページおよび会員メーリングリスト(jssst_members@jssst.or.jp) を通じて,会員への情報提供を行った.

3.8 基礎研究賞


ソフトウェア科学分野の基礎研究において顕著な業績を挙げた研究者に対して,基礎研究賞を授与しその功績を称える制度を2008年度に設けた.4年目にあたる2011年度は,以下の2名を選定した.
2011年度の基礎研究賞選定委員会の構成は次の通りてあった.

3.9 法人運営


2011年度の総会における法人移行の議決をうけて,法人運営を開始した.銀行口座の開設に想定以上の時間がかかり資金操作の手順の安定化が遅れたものの,新事務局との業務フローを確立し各担当理事において運用できる状態とした.

3.10 事務局変更


学会支援機構に事務局が交代した.これまで長らく勤務した大住氏が退職するにあたって,退職金を給付した.

4. 選挙


2012年度代表会員選挙2012年度役員候補者選挙を行った.法人化に伴い,制度が大幅に変わっている.また,投票をWebから行うように変更した.